カレコカーシェアリングにて、トヨタのRAV4が配車されていたので、借りてみました。
目次
外観
グレードは Advance ガソリンモデルしか設定の無いモデルです。
カレコでは2WDとなっていましたが、4WDの誤りですね。アドベンチャーでは、4WDの設定しかありません。
グレード詳細については以下で書いています。
トヨタ RAV4 ~おすすめグレードは? ガソリンorハイブリッド 徹底比較~
外観は、ツートンカラーも選べるし、内装もオレンジのアクセントが効いていて上質でした。
内装
ぱっと見機能的なデザインなんだけれども、インパネに使われているソフトパッドやステッチといった細かい部分まで作りこまれていました。
インパネ
シートも快適ですよ。インパネにしてもシートにしても、ぱっと見の質感はハリアーの方が良いかもしれないけど、実際乗って座って運転して感じる質感の高さは、RAV4の圧勝です。
ペダルレイアウト
オルガン式ですよ、RAV4は。
オルガン式のアクセルペダルとフットレストの位置・角度が左右対称で足元の据わりは良かったです。
ブレーキタッチも、良く、コントルールしやすいです。
ブレーキの踏みしろも十分なので、オートブレーキホールドをオンにしている状態で、駐車する際や右折の時であっても、止まりたいけどオートブレーキは作動させたくないなどの、コントロールがしやすかったです。
シート
後席 乗り込みやすく、かけ心地の良いシート
良かった点
・乗り込みやすい
・かけ心地よい
・足元ひろい
残念な点
・後席からの見晴らし良くない
良かった点について
乗り降りしやすい
開口部は広いです。
まず感じたのは、乗り降りのしやすさ。ミドル級のSUVは、車高が高く、シート位置も高めなので、乗り降りがしにくいのが一般的ですが、RAV4は乗り降りがしやすかった。
おそらく、開口部が広いことと、床面が低いことが関係しているのでしょう。サイドシルをまたぐように乗り込めば、すんなり乗り込めます。
こちらがハリアーの後席ですが、サイドシルと床面が、ほぼ同じ高さなのがわかるでしょうか?
ハリアーは床面の高さがあるので、「よっこらしょ」という感じで乗り込まなければなりません。
CX-5も同様に、後席の床面は低めなのですが、リアドアの開口部が狭いのとシートの着座位置が高いのか、シートサイドのデザインが悪いのかわかりませんが、乗り込むときにシートに引っかかります。
かけ心地よい
2段階のリクライニング機能付きです。太もも裏も支えてくれるおさまりの良いシートでした。
めっちゃ広いです。
足元も広い
なにげに驚いたのがこちら、後席の真ん中のシートですよ。世間ではハズレの席ですね。
しかし、RAV4 の後席センターはハズレとは言わせない、きちんと足もおけますし、見晴らしも良いのである意味特等席かも…。175㎝の僕でも快適に座れました。
残念な点
後席からの視界
後席からの視界です。これは最近どのメーカーについても言えますが、フロントシートのかけ心地が良くなり、安全性も良くなるにつれ、シートサイズはどんどん大きくなっています。そうすると後席からの視界が悪くなるのは当然であって仕方がないですね。
ドライビングフィール
良かった点
・ 加速
・乗り心地
・視界
残念な点
・音
・シフトレバー付近の質感
良かった点
・加速
発進の際、ハリアーで感じたもたつきは一切感じませんでした。RAV4に搭載される Direct Shift-CVT のおかげ?なのか。
ハリアーとはパワーが異なるし、車重も違うから、発進加速のもたつきがなくも当然だろう、新しいCVTのおかげだからかわからないようなあ、と思って調べてみたところ、
車重(kg) | |
RAV4 Adventure(AWD) | 1630 |
ハリアー エレガンス(FF) | 1660 |
ハリアーとRAV4、車重は30㎏ほどしか変わらないではありませんか!RAV4も随分大きくなりました。
30㎏しか変わらない点を考慮すると、この出だしの良さは異常なほど、スムーズだということに気づきました。発進加速でいうと、RAV4より150㎏軽い、前期型のCX-5と同等の加速をしてくれるということですから、Direct Shift-CVTの恩恵もあるのでしょう。
そして中間加速では、最近のトヨタのCVTは出来がよいですから、スムーズな加速をしてくれます。CX-5の2.0Lモデルのように、速度域によってはATとの相性が合わず、キックダウンをしてからの加速で、もたつくなどは、ありませんでした。
ちなみに、巡行状態から停止してく際に、ホンダのハイブリッドのDCTのようにカシャ、という音が聞こえました。(かなり耳を澄まさないとわかりませんが)Direct Shift-CVT の発進用の1速ギアへ変速している音なのでしょうね。
・乗り心地
足が良く動いてくれます。もちろんC-HRと比べると、凸凹を通過したときに体がゆすられたり、大きな入力があるとブルッと振動することはありますが、不快ではないです。ショックを吸収しきれずに伝えてきているのではなく、ショックをいなしたうえで、路面のインフォメーションだけを伝えようとしてくれている感じです(いなしきれずに、ショックを伝えることもありますが、ハリアーは、ショックをいなすのを諦めているんじゃないの?と感じることがあった)。
一番苦手は速度域は、街乗りでしょう。30~40㎞/hほどの速度で荒れた路面を走ると、車体がプルッと揺さぶられますが、ある程度の速度域では、凸凹をものともせず、いなしてくれました。このクルマにあったチューニングでした。
Adventure は19インチを履いていますからその点も考慮すると、乗り心地は優れている方だと思います。
・ハンドリング
ハンドリングも素晴らしいです。ハンドルを切り増していっても姿勢変化がなく、曲がっていくので不思議な感じがしました。
後輪のカーブ外側のタイヤが、グイグイ押してくれているのでしょう。フロントタイヤで曲がるのではなく、4輪すべてで曲がる、そんな感じでした。
ROCK&DIRTモードにすると、それが顕著に感じられます。この時にハンドルを右へ左へ少し振ってみると、後ろがグイグイ押してきます。一般道では、逆に押されすぎて車体がふらふらしましたが、悪路では本領を発揮してくれるのでしょう。
しかしノーマルモードでは、いかにもアシストしている感じはなかったです。マルチインフォメーションディスプレイに表示されている4輪の駆動状況をみて初めて、後輪がアシストしてくれているのがわかるくらいでした。
オフロードでの走行性の高さが、オンロードでも活かされているのでしょう。
・視界
右ドアミラーの視界の写真を取り忘れてしまいました。
左右のどちらも視界は良かったです。
このAピラーが近すぎず、遠すぎず、ちょうどよいところにあるので見切りは、めっちゃイイ。
マツダ車は概して、Aピラーは手前にあります。メリットは、ワインディングロードなどで、進行方向の視界が良くなったり、道幅の広い道路の右から左までを見渡せることです。Aピラーが寝ているとAピラーと進行方向に続く道とが重なってしまい、見づらいです。
しかしデメリットもあります。Aピラーが手前にあると、大きな道や、ある程度速度が出せる道では良いのですが、狭い道なんかで右折しようとするとき、横断歩道を渡ろうする、あるいはわたり始めている、近くにいる歩行者がピラーに隠れてしまうことがあります。
これは、ピラーと運転者の距離が近いことと、ピラーの角度が立っているために起こるのだと思います。
その点RAV4はピラーがちょうどいい角度で寝ているので、ごく低速域で走行中、近くにいる歩行者も見やすかったですし、フロントの見切りやカーブでの進行方向の視界も良かったです。
謎の三角形
あと、トヨタが、公にしていることかどうかは知らないのですが、フロントウインドウのガラスに黒い▲三角マークがついていました。
高速走っているときに気づき、左車線をこの三角マークに合わせて走ると、なんと、ちょうど真ん中に車が位置するではありませんか!おそらく車線の中心を走りやすくするための、印なのだと思います。
写真では目立ちませんが、実際運転席に座り、一度気になると結構目に入ってきます。カーブの時なんかは真ん中を走っているか確認するのに、重宝しました。このクルマに乗り慣れないうちだと便利ですよ、コレ!(本来の使い方かどうか知りませんが…)
RAV4以外にもついてるんですかね、これ。
一般道で、車線を合わせると、右に寄りすぎちゃうので、高速道路で目安にするものだと思います。
残念な点
・音
エンジン始動したときは、元気なガソリン車という感じ、エンジンが暖まるまでのアイドリングが大きめでした。走り出すと、静かな印象を受けます。停車時などは、アイドリングストップが付いていなくとも、「あれ?エンジン止まっている?」って思う程静かでした。
しかしエンジン始動音については、ハイブリッドと比較するのは酷ですが、同じガソリン車であっても、CX-5はエンジン音を抑え込んでいますから、少し気になります。
遮音性は悪くはないですが、ハリアーほど静粛性は高くないかなと思いました。
高速道路で80㎞/hを超えるあたりからロードノイズやら、風切り音やら耳に入ってきます。ハイブリッド車が増えて、マツダもディーゼル音を抑え込むよう念入りに騒音対策をやっていますから、RAV4は相対的にうるさく聞こえるでしょう。
・シフトレバー付近の質感
それは、シフトレバーを右へ倒した時です。
建付けが悪くて、パネルが共振しました。下図のシルバーのメッキ?みたいなパネル全体がミシミシする感覚です。手で触ったら、やはりパネルが動きます。パネルの横に膝を当てていると、シフトレバーを倒した時に振動が膝まで伝わってきます。なんていうんですかね。動画であれば一番伝わったと思うのですがね。
走っている最中にレバーを倒せば、おそらく気にならないでしょうが、停車中にいろいろいじっていると、かなり気になりました。
これは個体差とかではなく、もともとそういう設計なのだと思います。普通にシフトレバーを操作する分には、問題ないのですが、シフトレバーをマニュアルモードに倒した時だけ、パネルのパカパカ感がします。
その他
4輪の駆動状況を表示してくれるモニターがあるのですが、これを見ていると街中でも頻繁に後輪が駆動していることがわかります。
ROCK&DIRTモードにすれば、一機に剛性が上がったかのように走りをみせてくれます。ある程度速度を上げた状態では、後輪がグイグイと進行方向に対して押し曲げてくれるような感じがしました。
燃費
高速 18.2㎞/L
街乗り 8.6㎞/L
街乗りに関しては、大阪市内の渋滞にはまった状態でこの数値です。エアコン使用、4WDで、アイドリングストップなしですからめっちゃいいです。
まとめ
すべてがこのクルマらしい。やっぱりトヨタはすごいなぁと思います。80点主義のクルマ作りといわれますが、まさにその通りだと思います。
まず、これだけの大きさにも関わらず、2.0Lで十分以上の加速を味わえる上、燃費も良いです。
仮に静粛性を高めようと吸音材を増やせば、もっと静かにはなるでしょう。しかし、そうしてしまうと燃費は悪くなるだろうし、今の加速性能を維持できるかわかりません。すべてにおいて按排のとれたクルマです。
この価格で、この加速性能と燃費を両立して…と考えれば、インパネシフト周りの建付けの悪さも気にならなくなります。運転に集中していたら、建付けなんて気にならないし。
乗り心地に関しても、路面によっては、多少感じる揺すられ感も、素晴らしい4輪駆動性能の確保のために車高を確保すれば、致し方ないですし、その割に乗り降り性能は良いですし、居住性も最高です。
スバルみたいに機能性重視の道具感丸出しのエクステリアでもないです。普通にかっこいいです。
それでいて、人気車種だからリセールも良いとすれば、文句の付け所がないじゃないですか!欲しくなりました、RAV4。
RAV4に関しては売れるべくして売れています。
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