東風本田では、人気SUVであるCR-Vに待望のPHEV車が追加されました。
日本では、三菱アウトランダーをはじめ、昨年、トヨタのRAV4がPHV車を追加したのが記憶に新しいのではないでしょうか?
ホンダCR-VのPHEV車はどのようなクルマに仕上がっているのでしょうか
目次
概要
そもそもPHEVとは?
プラグインハイブリッドカーとは、通常のハイブリッドカーに外部充電機能を追加したものになります。
エンジンでバッテリーを充電するのみならず、コンセントからの電力を走行に使うことができるので、モーターでの走行距離をより長くすることができます。
ですから、近距離での買い物の時などは、自宅充電により蓄えた電力で、ガソリンを一切使用せず、長距離走行するときは、エンジンがバッテリーの充電をしながらハイブリッド走行ができるのでバッテリーの残量を気にせず、遠くまで行けるという優れたメリットがあります。
スペック~クラリティPHEVと比較してみた~
ホンダクラリティPHEVは、ホンダラインナップ初のPHEV車となっています。これとは別にクラリティFUEL CELLというクルマがあり、こちらは水素で走る車となっています。
クラリティPHEV | CR-V PHEV (東風本田公式HPより) | |
エンジン | ||
排気量 | 1,496 | 1,993 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 77[105]/5,500 | 107[145]/6,200 |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 134[13.7]/5,000 | 175[17.8]/3,500 |
モーター | ||
最高出力(kW[PS]/rpm) | 135[184]/5,000-6,000 | 135[184]/5,000-6,000 |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 315[32.1]/0-2,000 | 315[32.1]/0-2,000 |
システム最高出力 | ||
最高出力(PS) | 184 | 214 |
最大トルク(Nm) | 315 | 315 |
バッテリー総電力量(kWh) | 17.0 | |
車重 | 1,850 | 2,018 |
クラリティPHEVのパワートレーンをベースにエンジン排気量を2.0Lに上げて、CR-Vに搭載しました。
東風本田公式HPによると、モーターのみによる航続可能距離は、84㎞のようです。
ハイブリッド車のエンジンモーターをベースに、PHEV化されました。クラリティの1.5Lエンジンに対し、CR-Vでは2.0Lガソリンを搭載し、出力を向上させています。
トヨタのRAV4ハイブリッドに対するPHVは、燃費の良さだけでなく、スポーツカー並みの性能という付加価値も備わりましたが、
CR-VのPHEVは、ハイブリッドの性能をベースに、EV走行ができる距離を伸ばしたという感じですね。搭載されるパワートレーンはハイブリッドと共通で、大幅な性能向上はありません。
PHEVなのに、長く走れない⁈
むしろ、加速性能という面では、0-100加速が10.3秒と、通常のハイブリッドよりも遅くなってしまいました。
また、タンク容量は驚きの26Lのようなので、航続可能距離は480㎞程という計算になります。
平均燃費21.2㎞/L×23L =489㎞
簡単にハイブリッドとの比較をしてみました。
ハイブリッドとの比較
CR-V PHEV 4WDの設定なし | CR-V HV (2WD 4WDの設定あり) | |
総合条件燃費(km/L) | 76.9 | 19.2 |
最低負荷条件下での燃費※1 (㎞/L) | 21.27 | ー |
燃料タンク容量(L) | 26 | 53 |
0-100㎞/h加速時間(s) | 10.3 | 9.2 |
車両重量(㎏) | 2018 | 1674 |
※1 最低負荷条件下の燃費は、CR-V PHEVの主要概要表にしか記載ありません。おそらく高速走行時を指すものと思われます。
総合条件燃費は脅威の76km/Lですが、高速道での燃費は、そこまで高くないかと思われます。最低負荷条件下での燃費は21km/Lが、
燃料タンクが半分の26Lとなるので、高速道路上での航続可能距離は短くなっています。
また、PHEVはFFのみの設定しかないため、単純な比較はできませんが、HVとの差額は、
4万元となります。(1元=16.5円とすると、約66万円の差額)
ハイブリッドプラス60万円と考えると、
トヨタのRAV4よりは割安ですね。
まとめ
CR-V のPHEVは、割安だけど、スペック的にはごく普通でむしろ、ハイブリッドよりも劣る(0-100の加速タイム)うえ、航続可能距離も短め、ということがわかりました。
日本への導入はあるか?
私はあると思います。
2030年中に電動化を進めなければならない自動車メーカーにおいてその橋渡しとなるPHEVの導入は避けて通れないからです。
ハイブリッド車よりもプラス60〜70万円という価格は、小さくはないですが、高級SUVのCR-Vであれば、一定の指示は得られるでしょう。
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