トヨタヤリスの1.0Lに試乗しました。試乗したのは1.0Lのベースグレードである、1.0Xです。
レンタカーであったり、営業車で乗られることの多いグレードですが、一通りの安全装備などは装着されており、大きな不満はないでしょう。
目次
エクステリア
外観ですが、ごく普通のエクステリアというところでしょうか。グレードは1.0Xで、カラーもホワイトなのでいかにも商用車っぽいですが、ほかの色を選んだり、ホイールを変えるだけで随分美しくなるのではないでしょうか。
リアデザインはなかなかイケてます。
装着されるホイールは14インチですが、後にも書いてますが、14インチを履いているとは思えない程しっかりした足回りで感動を覚えました。デザインはアルミキャップとなりますが、もう少し華があっても良いのではないでしょうか。
インテリア
価格なりといったところでしょか。特に不満はありませんが、フィットがモダン的な質感を実現したのに対し、ヤリスでは、コンパクトカーなりの質感なので、比較するとも劣りします。特に、1.5L車及びハイブリッドでもインテリアの質感は大きな差がありませんので、これらのグレードをフィットと比較すると残念な印象を受けるでしょうね。
ドアノブ周りの造形が複雑でした。
視界
右ドアミラー付近の視界です。ドアミラーの付け根とAピラーが重なっており、死角はやや大きめかな、という印象です。
左ドアミラー付近の視界左側も同様で、ドアミラー付け根とAピラー付近の死角が大きめになっています。
しかしながら視界が悪いかというとそうでもありません。
先代ヴィッツと比較すると、Aピラーが後方に位置しているので、カーブ等での見通しの良さはヤリスの方が良いです。
先代ヴィッツよりも、より後方に位置するAピラーにより、スタイリッシュな外観を手に入れただけでなく、カーブ等で進行方向の視界は格段に良くなっている。
左後方の視界です。ヘッドレスト一体型の場合死角が大きくなってしまいます。
Cピラー付近も、スタイリッシュなデザインのため、死角が大きくなっています。
Aピラーとドアミラー付近の死角、左後方の死角が大きめであることから、ごく低速域で街中を走る際は注意が必要ですね。
ペダルレイアウト
後席
後席は広くはないです。
かといって後席の頭上空間も頭が当たらないように高さを確保できているし、足元も収まるように設計されている。
この塩梅はトヨタがうまいと感じるところです。デミオよりスタイリッシュさはないけど頭上は確保できているし、スイフト程広々とはしていないけれど、スタイリッシュさは確保している。このバランスが取れています。
足元空間
足元もしっかり収まるようにできていました。
しかし、グレード・オプションによってはこの空間に何か装着されるのでは?と勘ぐってしまう程の空間があります。
走行性能
音
エンジンは1.0Lの自然吸気。最高出力69PS、最大トルク92N・mのスペックですから、それなりです。
エンジン始動すると、すぐに3気筒であることがわかる「軽い」エンジン音が響き渡ります。排気量の問題ではなく、やはり3気筒エンジンであることが大きいのでしょう。
遮音性は良くはないと思います。ただ走り出してからもそこまでガサツな印象はなく、自然になじめました。速度が上がっても、音質の変化は少なく、乗っているうちに気にならなくなる感じです。
動力性能
高速道路に入る際の加速も、ベタ踏みしてもしなくても加速はあまり変わりません(笑)
しかし、CVTの出来は悪くありません。1.5Lに搭載されるダイレクトシフトCVTにはかないませんが、かつてのCVTで見られるような、エンジン音と加速のズレもありませんでした。
ただ、加速性能が…というなら絶対1.0Lは選ばない方が良いです。大人4人で高速道路を走行するなら、不足に感じること間違いないです。1.5Lガソリンエンジンとの価格差も10万円ほどなので、1.5Lをお勧めします。
ハンドリング、シャシーの性能は秀逸
ハンドリングは、非常によく手ごたえもありながら振動も抑えられています。パワーは余裕があるわけではありませんが、それでも安心して高速の追い越し車線は走り続けられます。
挙動が安定している
安心して走れるとはどのような状態かというと、車用の挙動が安定しているのです。
ピッチングが少なく、路面の凹凸を乗り越えても、車両の挙動が乱れることはありませんでした。
車名もヴィッツからヤリスに変更しプラットフォームも一から作り変えた効果は絶大でした。
燃費
高速道路で追い越し車線を走るとなると、3000rpmほど回す必要があり、高速道路での1.0Lの燃費は、良くないです。1.5Lの方が実用燃費も期待できるでしょう。
まとめ
ドライバーズカーとしてかなり優秀なクルマ。
ヴィッツからヤリスとなり、名前が変わっただけでなく、走行性能を大きく向上させました。反面、後席の共住性居室の使い勝手などは先代オーナーからすると不満に感じる箇所もあるかもしれません。
しかし、居住性、積載性を求めたハイト系コンパクトカー・軽自動車が売れているこの時代に、
軽自動車に比べると税金の高いコンパクトカーがそこそこ広くて、そこそこ走るコンパクトカーを作っても、ルーミーやソリオ、軽自動車ではN-BOXやタントに勝てるのか、ということを考えるとトヨタの選択は正しいのかもしれない。
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