トヨタカローラクロス試乗 令和の“普通”なクルマ 乗り心地と燃費の良さが凄い

トヨタ

走行性能

パワートレーン

動力性能

借りた車両は、ハイブリッド車でした。THS(トヨタハイブリッドシステム)を搭載し、1.8Lガソリンとモーターを組み合わせて走ります。

加速感は申し分なく、これ以上を求める必要はないかなと思いました。一つ前の世代のTHSは、充電の際のエンジン振動が耳障りな印象があったり、エンジンは唸るのに加速感とリンクしていなかったり、ネガが見られましたが、このカローラクロスに搭載されているハイブリッドシステムではそのようなネガティブな印象はありませんでした。

静粛性

遮音はほどほど効いていると思います。

外部からの騒音はほどほどに入ってきますし、ロードノイズもあることは確かです。しかし、これらハイブリッドシステムの音も含め、調和が取れているなと思いました。

どれかが目立ってうるさいわけではないので、乗員にとって不快という印象は与えないでしょう。

乗り心地

乗り心地も申し分なかったです。17インチを履いていたので、18インチを履く人気のZグレードであれば少し硬さを感じたかもしれません。

スポーティな走りにも耐えうるシャーシだったので、扁平率の低いタイヤだと少し硬さを感じるかもしれません。

フロントサスペンションはマクファーソンストラット式、

リアは、ハイブリッドのFF車はトーションビーム式コイルスプリングとなっていました。

車両安定性

安定性も良かったです。

カローラ”クロス”を名乗っているSUVですが、全高は1,620㎜ですから、重心は低めになります。

ロールもほとんど気になりませんでしたが、フロントの上下動は少し気になりました。

ハイブリッド車は、ばね上制振制御が入っていますが、これは段差を乗り越えたときの大きなピッチングは抑制してくれている印象がありました。

小さなうねり路面により生じるふわつきに対しては、車両の上下動を許容する味付けになっていました。

まとめ

良かったところ

  • 平均点が高い
  • 誰にでもおススメできる

走り、燃費どれをとっても、良くまとまっていて、特に乗り心地も良いし、不満という不満はありません。

それはマイナスのイメージではなくて、アクアの乗り心地ってすごいんですよ!グレードによって違いますが、最上級グレードにはレクサスに使われるようなダンパー(主に乗り心地に影響する部品)が使われていたりして、すごいんですよ。

そのアクアを大きくして、重心が高くなった分、すこしだけ車両のふわつきやプルプルした振動を感じることがあったのは確か。

いまいちな点

  • これといってなし!

と言いたいところですが、1点だけ上げると

  • 助手席が狭く感じること

です。インテリア紹介の時にも触れましたが、インパネが大きくせり出しているため、空間があるわりに狭く感じてしまうことです。

あと、このクルマでないと得られないものが少ない(と感じる)点です。

]Zグレードに標準、Sグレードにオプション設定されるハンズフリーパワーバックドア

誰にでもおススメできるクルマであることは間違いないですが、

例えば、もう少し高級感が欲しいよってなるとハリアーがありますし、もう少し悪路走破性が欲しいとなるとRAV4があります。

印象としては、乗り心地の良いアクアを大きくした感じ。

またもう少しコンパクトが良いなら、ヤリスクロスがありますし、

少しキャラクターが異なりますが、カローラクロスで得られる良さは、カローラツーリングとかカローラスポーツでも得られる部分もあると思います。

]オプション設定されるパノラマルーフはカローラクロスでしか得られない良さかもしれませんね

あと、SUVならではの乗り降りのしやすさは、他のカローラやヤリスクロス、ハリアーなどにはない魅力かもしれません。

最後あれやこれや言いましたが、だれにでもおススメできるクルマであり、誰か乗せてもいいクルマだね、って言ってもらえる良いクルマであることは間違いありません!